皆さんこんにちは。石川彰です。
ある修行僧の話です。禅寺で、若手の修行僧に「一番辛いことは
何ですか」と尋ねてみると、「ここの冬は寒いので、早朝の梵鐘
(ぼんしょう。時を知らせるために打ち鳴らす鐘や掃除はこたえます。
私達はどんなに寒くても足袋をはかず、素足なので、肉体的には
これが一番です。私達は掃除をする場所が決まっています。
しかしそれをきっちとしたかどうか、見に来る人やチェックする
人はいません。というより、上司や先輩は、掃除をしないからと
いって、何も言わないのです。
それにお寺の場所によっては、一日中誰も使わないこともあり、
そうしたところは、掃除をしなくても綺麗です。
手を抜いたり、怠けようと思えば、いくらでも出来ます。
人間ですから、人が見ていなければ、サボろうという気持ちが
強く起きるときがあります。
そうした怠け心、ごまかし心と戦うことが、私にとって最も辛い
修行です。」・・・・と。
(おそらく福井県永平寺の話ではないかと想像します。一度冬に
行ったことがありますが、とにかく足が冷たかった記憶があります。
いやはや、恐れ入ります。と言うしかないですね)